AXA、ブローカー向けに新しいモバイルアプリを開発。コールセンターから、オンラインセルフサービスへ
OutSystemsのおかげで、ウェブベースのブローカー(保険仲立人)向けポータル「eServe」を、あっという間に開発できました。このポータルによって、不必要な作業処理や時間ロスがなくなり、AXAを取り入れているブローカーが、自身の顧客に対しよりよいサービスを提供できるようになっています。
OutSystemsのおかげで、ウェブベースのブローカー(保険仲立人)向けポータル「eServe」を、あっという間に開発できました。このポータルによって、不必要な作業処理や時間ロスがなくなり、AXAを取り入れているブローカーが、自身の顧客に対しよりよいサービスを提供できるようになっています。
今日、市場では様々なデバイスからアクセスできるポータルが求められています。
それだけでなく、もしブローカーが「この保険会社の対応は不足」と判断すれば、他の保険会社にソリューションを求めるなど、市場での競争は激化する一方です。
この状況を受け、AXAのCommercial Linesはシステムの変革が必須と判断しました。
CEOのアマンダ・ブラン氏とオペレーションディレクターのジョン・ミッチェル氏は、ITディレクターのロス・バーンズ氏に対し、AXAの支払請求処理システムを変え、ブローカーの持つニーズに応えられるようなシステムに刷新すべきだと掛け合いました。
その議論の中で、ソリューションアーキテクトのダレル・ロビンソン氏がOutSystemsのホワイトペーパー「Why IT Struggles to Innovate: And How You Can Fix It」に出会います。 ロビンソン氏は、ホワイトペーパーの2ページ目に記載されている「80-85%のIT予算は、既存システムのメンテナンスに使用されており、イノベーションに必要な費用がほとんど残らない」というGartnerや他アナリストの調査に興味を惹かれたと言います。
初め、ロビンソン氏はその記述に対し懐疑的であり、AXAのCommercial Lines and Personal IntermediaryのIT予算の調査を開始。すぐに、ロビンソン氏はAXAでも同様の事態が発生していると気づきます。メンテナンスに関わるタスクや人件費、設備費用に膨大なIT予算が使用されていました。
コストも時間もメンテナンスに取られたままでは、AXAはイノベーションを起こす余力が残らないのではないか? AXAはRAD (Rapid Application Delivery)プラットフォームをシステム刷新の手段として選び、数あるベンダーを調査。最終的に、以下の理由からOutSystems PlatformがAXAで導入されることになりました。
OutSystems Platform導入後、わずか3ヶ月で、AXAは新しいブローカー用ポータル「eServe」を作り上げています。
eServeは、デスクトップやタブレットなどのモバイルデバイスでも使用できるウェブベースポータルで、ブローカーはポータル上で顧客の支払請求状況を一目で確認することができます。
また、この3ヶ月の開発期間で、フロントエンドだけでなく、AXAのレガシーシステムである「ACS」とも連携させています。ACSはOracleと.NETをベースに、AXAが独自に内製化したプラットフォームです。
eServeが登場するまで、ブローカーは各顧客の支払請求状況を確認するためにカスタマーサービスに電話する必要がありました。eServeができたことにより、同じ情報が24時間年中無休で、さらにインターネット接続さえあればどこでも確認できるようになりました。
また、eServeのパイロットプログラムには、AXAのグループ企業である「Bluefin」とそのメンバーが参加。AXAとBluefinの二社は、新しいシステムが特別なトレーニングを必要としない分かりやすいデザインであると実感しました。
このパイロットプログラムが成功を収めてから、AXAはeServeを英国全てのブローカーがビジネスで使えるよう、ポータルを公開。現在、3000人以上のブローカーがeServe上でアカウントを保有しており、リアルタイムで各顧客の支払請求情報を確認することができます。
さらに、eServeに手を加え、AXAは顧客向けのeServeを発表しました。保険契約者が直接アクセスし、自身の請求情報を確認できるようにしています。
OutSystems Platformを用いて、AXAはeServeのパイロットプログラムとテストを迅速に行うことができました。 計画通りの動きをしない機能があったとしても修正と再テストを即座に行えるため、既存のプラットフォームを使用してeServeを開発した場合と比較すると、約半分の時間で開発が完了しています。
AXAのゴールは、サービスを通して顧客の生活を向上させることです。 eServeはそのゴールを達成するためのイノベーションとなり、顧客だけでなくブローカーや代理店の支払請求プロセスの向上も達成しています。
さらに、OutSystems PlatformはAXAが抱えていた技術的な負担やメンテナンスにかかるジレンマなどを解消し、「イノベーション」そのものをAXAのコアバリューとして設定しました。
OutSystems Platformを選んだAXAは、eServeアプリケーションを素早く開発・デプロイし、企業に大きな価値をもたらしました。より多くのブローカーや顧客にとって価値あるソリューションとなるよう、AXAはeServeの新機能追加や改善を継続して行う予定です。
Director of Claimsのクリス・フェラー氏は、「ブローカーが顧客によりよいサービスを提供できるようにすることで、AXAはオペレーションコストを削減し、デジタル化がもたらす利益をあますことなく受けることができている。」とコメントしています。
eServeを利用するブローカーの人数
年間で処理される請求の数
スクラッチと比べ、約半分の開発時間
AXAは、Interbrandによって6年間保険ブランドとして一位にランク付けされている保険・金融企業です。デジタル変革を通した顧客サービスの質向上やコスト削減を図っていたAXAは、目標を達成するためOutSystems Platformを導入、ウェブベースポータルを追加することで損害賠償請求処理システムの刷新を行いました。